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第5回:m/f No.05 Autumun 2008 Maki Nomiya 野宮真貴(アーティスト・シンガー)

―小さい頃のおしゃれにまつわる思い出を教えてください。
私の母は洋裁が得意だったので、2歳下の妹といつもおそろいで手作りの服を着ていました。母はいかにも女の子らしいフリルのついたような服は好きではなかったので、シンプルなデザインとかボーイッシュなショートパンツなどをよく着ていましたね。母好みのシンプルな服も好きでしたけれど、お姫様のような洋服にも憧れていました。よく覚えているのは、夏に買ってもらった水着。中原淳一さん風のプリントに、シャーリングとフリルのスカートの組み合わせが女の子らしくてすごく嬉しかった。ところが母はこのフリルをハサミで切ってしまったんです。これはショックでしたね。そんな母でしたけど、小学校の時にピアノの発表会があって、そのときだけは自分の好きな服を作ってもらえたんです。レモンイエローの生地にパフスリーブやフリルをいっぱいつけたドレスは宝物みたいに嬉しかった。

―お母様のファッションに反発したことは?
反発どころか、母は小さい頃の私の憧れでした。当時70年代はファッションが一番おもしろかった時代。母はパンタロンやミニ、サファリジャケットにピエール・カルダンのワンピースと、当時の流行をおもいきり楽しんでいました。そんな母を誇らしげに感じていたと同時に、雑誌を見ては気に入った服があると母にお願いして作ってもらっていたんです。小学校で東京から北海道に転校した時は、東京とのおしゃれ時差もあって、地元ではいわゆるファッションリーダーでしたね。

(本誌より一部転載)
Photo_Kenichi Fujimoto Text_Junko Kubodera


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