最近、うちの娘はお絵かきが大好きで、どこに行くにもペンと紙を持参しているんです。
そんなにお絵かきが好きなら、と、ママがドイツでクレヨンを買って来ました。
シュトックマーの蜜蝋クレヨンです。
ドイツの食品基準を満たしているので、美味しいかどうかは別にして、食べても害のないクレヨンです。
ファーバーカステルのものにしようかどうか迷ったらしいのですが、
シュトックマーの方が発色がいいんですよね。
シュトックマーは、創設者の弟さんがハンブルグに開校したシュタイナー学校のために
美術教材をつくることになり、その歴史が始まったそうです。
シュタイナー学校についてはご存じの方も多いでしょうが、簡単に言うと、
オーストリアの哲学者・神秘思想家のルドルフ・シュタイナーが
自らの理論を実践するために20世紀初頭にシュトゥットガルトに作った学校です。
12年制一貫教育で、同じ敷地・校舎で、12年間学び続け、教科書の代わりにエポックノートというものを用い、テストもなく、担任も8年間は同じ方が担当するそうです。
シュタイナー教育の目指すものは、宇宙にある諸事物の理念を、人間と結びつけて理解し、
「頭脳ばかり発達して意志が伴わない」現代人を正常にすることだとされます。
また、ルドルフ・シュタイナーについては、自然派ワインの製造にもその理論が用いられています。
ビオ・ディナミ(バイオ・ダイナミクス)と呼ばれるもので、
単なる無農薬有機栽培ではなく、月の満ち欠けなどに従ってブドウを育て、ワインを造るというものです。
マツオは10年近く、この手法で造られたワインを飲んでいますが、フレッシュで、
かつブドウの育った土地のさまざまな要素を含み、深い味わいがあります。
そんなわけで、濃いだけのワインはあまり飲む気がしません。
なぜか、赤でも野菜などとも相性のいい滋味深いワインが多いです。
以前、このブログでも紹介したフィリップ・パカレさんやマルセル・ラピエールさん、
この栽培法を提唱したニコラ・ジョリーさん、
かつてDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)社の共同経営者であった
ルロワ家のラルー・ビーズ・ルロワさん
アルザスのジュラール・シュレールさんなど…
他にも錚々たる面々が、この栽培法でワイン造りを行っています。
ワインの話に飛びすぎましたが、
閉塞感の漂う現代にルドルフ・シュタイナーの理論はさまざまな形で見直されています。
そんなシュタイナー学校で使われているクレヨンがシュトックマーなのです。
ママが買ってきたクレヨンのケースを開けて気づいたんですが、
そういえば、マツオも子供の頃、シュトックマーのこのクレヨンを使っていました。
それほどのクレヨンだと知っていて買ってくれたのかどうかを尋ねようにも、もう母はこの世にいないので
知る術はないのですが、クレヨンひとつにしても親の愛のようなものを感じました。
これからも娘には、着るものに限らず、出来る限りいいものを与えたいと思います。
そして、それが孫、そしてその先へ繋がっていけば、それに勝る喜びはないですね。
<シュトックマー オフィシャルサイト ※ドイツ語>



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